サンスベリアが夜に酸素を出す理由

サンスベリア(別名:スネークプラントやヘビイモ)は、夜間に酸素を放出する珍しい植物の一つです。これは「CAM(Crassulacean Acid Metabolism)光合成」という特殊な光合成のプロセスによるものです。

通常の植物は日中に光合成を行い、太陽の光エネルギーを化学エネルギーに変換し、二酸化炭素を取り込んで酸素を放出します。しかし、CAM光合成を行う植物は、水の蒸散を抑えるために昼間は気孔を閉じ、二酸化炭素の取り込みを行いません。代わりに、夜間に気孔を開いて二酸化炭素を取り込みます。取り込んだ二酸化炭素は、植物内で一時的に有機酸として蓄えられます。

日中、サンスベリアは蓄えた有機酸を分解して二酸化炭素を放出し、これを使用して光合成を行います。このプロセスの結果として、酸素が放出されるのです。つまり、サンスベリアは昼夜を通して酸素を放出しているわけではなく、夜間に特に効率よく酸素を生成しているのです。

この特性は、乾燥地帯や少ない水分で生き残るための適応戦略の一部であり、サンスベリアのような植物は水分の損失を最小限に抑えることができます。このため、サンスベリアは非常に手入れが簡単で、乾燥した環境でもよく育つことで知られています。

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